
教育実習は、身につけた知識と技術を用いて、日本語学習者(Learner)に実際に教えながら、それらの力を確かなものとしていくための学びの場です。単なる経験や体験の場ではありません。
大学院日本語教育学研究科の教育実習は、外国語教員養成における教育実習としては世界で最も優れた最新のシステムとして、専門家各位の高い評価を得ています。そのため、日本の大学からも多くの研究者や教授たちによる視察がなされています。
- 実習準備:授業はどのように生み出されるのか
- 授業というものがどのように創られていくかについて丁寧に学んでいきます。実習指導講師が一人ひとりの実習生にきめの細かい事前指導を行います。1 項目分析
教える内容についての正確な分析と理解です。実習の準備で最も大切な段階です。2 教案作成教室作業の実際を具体的に考え、最終的な授業手順を決定する活動です。実習生のアカデミックな想像力を働かせた疑似体験の場ともいえます。ここでは、先輩の教育実習記録や教案等も参考にします。もちろん実習指導講師の助言も求めます。3 教材・教具の準備教案作成が終わったら、授業に必要な教材の準備に取りかかります。レアリア(実物教材)、模型、絵教材、カードなどを授業の目的や内容に応じて準備します。実習を通して自分で教材が作れるようになることは、将来日本語教師として働く上で大きな力となります。4 予行演習グループや個人で模擬的に授業をしてみます。教案作成時には見えなかった工夫のしどころが見えてきます。
- 実習記録:次の準備につながる記録を取る。記録から授業改良の根拠を獲得する。
- 実習を行うことによってさまざまな記録・資料が生まれます。それらの整理と分析の習慣が確かな教師の明日を創ります。1 教育実習日誌
すべての教育実習は、日誌の形で記録されます。授業目標・授業項目・講評のポイント・反省・その他について授業をふり返って記録することにより、次回の授業における留意点が明らかになります。2 学習者個人ファイル授業はあくまで学習者を中心として構成されなければなりません。そのためには、学習者の学力を正確に把握する必要があります。学習者個人ファイルは毎時間、担当者が記録します。3 教案(学習指導案)4 ホームワーク5 ハンドアウト毎時間の教案や学習者に配付したハンドアウト、ホームワークはファイルし、授業の反省資料としたり、次時の参考資料として役立てます。
- 診断評価:よりよい授業を創造するために、徹底的な授業分析を試みる。
- 日本語レベルによってクラス分けされた学習者に、そのレベルに合った内容を、そのレベルに合った教え方で教えていきます。授業後は、実習指導講師によるきめの細かい講評がなされます。さらに、毎時間すべての実習授業が録画・録音され、研究所によって開発された分析シートを用いたビデオ・チェックは授業分析の視点を明確なものとし、次の授業において克服すべき課題が整理できるようになっています。1 実習指導講師による講評
実習指導講師が授業後すぐ講評するとともに、講評記録を残します。2 学習者からのフィードバック授業を受けた学習者からも授業後すぐフィードバックが返されます。授業の質を肌で感じる瞬間です。3 ビデオ・チェック毎時間、すべての実習をビデオ録画します。多くの観点から分析項目があげられた分析シートを用いて分析し、自分の実習を振り返ります。
- 学内教育実習 Inside Teaching Practice(ITP)
対象:大人(ヨーロッパ圏出身者を中心とする日本語学習者)
レベル:初級・中級・上級
場所:英国国際教育研究所キャンパス内
- 学習者として協力してくれるのは、イギリス人やフランス人、イタリア人といったヨーロッパの人たちに加えて中国人や韓国人等、多国籍。学習者の日本語力も、全くの初心者から中級や上級にいたるまでさまざまあり、いくつものレベルでクラスが構成されています。それぞれのレベルに応じた指導法を学び、実践します。また、一人ひとりの実習生が講師から個別指導を受けるチュートリアル制度を設け、各自の弱点克服を目指します。加えて、実習中に実習指導講師のモデル授業も参観します。
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- 学外教育実習 Outside Teaching Practice(OTP)
対象:小・中・高校の児童・生徒
レベル:初級
場所:英国の小・中・高校(英国の私立校)
- 学外教育実習(Outside TP)では、英国を代表するパブリック・スクール(名門私立校)を中心としたインディペンデント・スクール(私立校)の小・中・高校生を対象とした日本語(及び日本文化)の授業を、週一日の割合で6~8週間体験します。
- 将来青少年に日本語を教えたいという方にはもちろん有意義ですが、大人に日本語を教えたいという方にも教育の原点としての子どもたちの教育に関わることは実り多い体験となります。学外教育実習の体験をした学生のその感動はすでに、先輩から後輩へと伝えられて、教育者としての喜びと将来への展望を確かなものにしています。
- 英国における日本語教育は今、英国国際教育研究所によって、初等・中等教育における外国語教育のひとつとして新たな歴史を刻もうとしています。研究所の学生は、英国の学校教育制度の中での日本語教育を自らの手で開拓し、育てていくことになります。また、研究所の卒業生は、大学の専任教員としてだけでなく、小・中・高校の教員としても採用されています。
- 学外教育実習は、これまでSt. Paul’s Girls’ Schoolをはじめ、42校のパブリック・スクール(名門私立校)を中心としたインディペンデント・スクール(私立校)で実施されました。
- 研究所のカリキュラムには、学外教育実習に備えたガイダンスや小学校をはじめとする中学校、高校の生徒を対象とした教授法の授業等が組み込まれています。なお、現在のところ学外教育実習は、Diplo-MA課程、Postgraduate Diploma 課程で実施されています。Postgraduate Certificate課程においては希望によりアレンジすることが可能です。
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- パブリック・スクール public school
- イギリスの富裕な階級のための私立学校。古い伝統を持ち、特色ある教育を施す。オックスフォード大学やケンブリッジ大学等の名門大学に多数進学。なお、アメリカのパブリック・スクールは公立学校の意で大きく異なる。
- 学外教育実習提携校
- Alleyn’s School
- Blackheath High School GDST
- Bromley High School GDST
- City of London School for Girls
- Croham Hurst School
- Croydon High School GDST
- Cumnor House School
- Dulwich College
- Eltham College
- Emanuel School
- Farrington & Stratford House
- Francis Holland School
- Harvington School
- Heathfield School GDST
- Holy Trinity College
- James Allen’s Girls School
- Marist Convent School
- Notting Hill and Ealing High School GDST
- Old Palace School of John Whitgift
- Palmers Green High School
- Putney High School GDST
- Reading Blue Coat School
- Riverstone School
- Royal Russell School
- The Royal School, Hampstead
- St. Benedict’s School
- St. Dunstan’s College
- St. James Independent School for Boys
- St. Paul’s Girls’ School
- South Hampstead High School GDST
- Sutton High School GDST
- Syndenham High School GDST
- The Cavendish School
- The King Alfred School
- The Royal Masonic School for Girls
- The Mount School
- Trinity School
- University College School
- West Dene School
- Westminster Under School
- Willington School
- Wimbledon High School GDST
- (2009年8月1日現在)







学習者からのメッセージ